官事務所の窓

3月12日

桜の開花予想が発表された。東京は3月21日、桜の名所弘前はちょうどゴールデンウィークの頃が見ごろになるらしい。皆さんの地域ではいかがだろうか。開花まではまだかと気になり、咲けば長くと嵐の無いことを念じる。日本人であることをしみじみ感じる季節である。この気持ちは外国の方には解りづらいかもしれない。

ところで解りにくいといえば、なぜ普通のアメリカ人がオバマ大統領の保険制度改革にああも反対するのか、とても不思議だった。今朝ラジオを聴いていてようやく謎が少し解けた。それはアメリカという国の文化と深い関係があるらしい。個人が自分の力で夢を勝ち取ってゆく開かれた国アメリカ。自分の努力で得たお金は自分の為に使う。その使い道の最大のものは健康を守るため。懐具合によって民間の保険会社にお金を払って医療を受ける権利を得る、それができている人たちにとっては努力に応じた結果であって、成功の証。見ず知らずの人たちと分かち合うようなことではないらしい。そういう文化らしいと納得した。

アメリカは今でも世界の優秀な人材が力を発揮できる環境を求めて集う素晴らしい国なのだと思う。保険制度の実現を切に求める人たちがいる一方で、保険制度によって誇りを傷つけられる人々もいる。国によって違うそれを単にエゴとは言い切れないのかもしれない。それでも根強い人種差別の中からオバマ大統領を生んだアメリカだ。時間はかかっても、代が変わっても、いつか医療保険制度が実現する日は来るのだろう。アメリカの良さを残しつつ皆が助け合うようになれば未来は明るいと思うのだが。